2013年01月18日号

マナーって、怖い…!?


かわいらしい和菓子を手作りする店が近くにできたから、年賀用に小箱に詰め合わせたのを少しばかり注文したのだが、届いたのを見てちょっと驚いた。黒無地の包装紙に包まれ、白い和紙の短冊に墨で黒々と「御年賀」と印刷したのが、淡い水色と黄色の水引で留められている。これじゃあ使えないのではないかと事務所のスタッフに見せてみた。見た瞬間、「葬式みたい」「正月なのに縁起が悪いわね」。編集スタッフは「不祝儀ですよね。これは…。水引も黄色とグレーの不祝儀向けに見えるし…」。男性スタッフは「(こんなのを持って行ったら)抗争が起きますな」と怖いことを言う。


   何かの間違いかも知れないと思って、「包装を変えて貰えないか」と店を訪ねた。ところが、店主と思われる若い女の人は、「うちにはその包装しかありません」と、言いがかりをつけられたかのような反応を見せる。「これでは不祝儀になってしまうから…」と遠慮がちに言えば、小首を傾げて怪訝(けげん)な顔をするから、「こちらで何とかします」と早々に退散した。どうもそのあしらいが、しゃれた“感性”だと思い込んでいる風で、それがどんな結果を引き起こすのか、そこまでまったく考えていないようなのだった。


   こまごまとした慶事マナーは苦手なのだが、それでも、この“御年賀”についてはずいぶん気になった。知らないで持って行ったら、失礼ではすまされない遺恨を生み出しかねない。貰った人は何のうらみがあるのかと神経をすり減らし、贈った人は逆に恨みを買ってしまう。面倒な結果を引き起こす。商売というものは怖いものだと思う。


   …で、貰った人の反応が知りたくて、試しに親しい美容室に出かけた。挨拶して件(くだん)の“御年賀”を差し出す。一目見て「冗談でしょう」。慶弔に深く関わる業種だけに反応も早かった。相手の顔は確かに一瞬引きつったのだった…。怖いな~。


HDDレコーダー

トラックバックURL:

« 叔父たち・・・ | TOP | No.148 »

[PR]SEO対策済みテンプレート