2013年03月01日号

本当の問題はどこに?


島根県奥出雲町。人口約1万5000人、出雲神話発祥の地のこの町が、ちょっとした話題になっている。「ダビデ像にパンツをはかせてくれ」などとマスコミが報道し、インターネットなどでも芸術かワイセツかの論争がにぎやかなのだ…と言えば、何だか大層な問題のようで、芸術作品にクレームを出す町民はおかしい、なんて論調で伝わっているのだが、流れている情報をいろいろ見ていると、どうも実際とかけ離れた話が1人歩きしているようなのだ。


   町出身の実業家が、ミケランジェロのダビデ像と、ミロのビーナスのどちらも高さ約5mの複製彫刻を寄贈。町が台座を作り設置したところ…町民から「見たくない。気持ち悪い」「(ダビデ像に)下着をはかせて欲しい」などの声が寄せられた(2月7日付夕刊ゲンダイ)…のだという。写真を見ると寂しげな運動公園に、台座を含めて7mになろうかという巨大なダビデ像がでんと据えられ、ビーナス像は子供たちが遊ぶ遊具が並ぶ公園の中。景観になじまず、異様な感じがある。設置費用に町としては巨額の1500万円を支出したこと。そういうことが設置後に公表されたことなど、問題になっているのはむしろ町政のあり方で、それがワイセツ論などとすり替えられて、町民の意識に問題があるようなニュアンスで無責任に“論争”が広がっている。


   巨大なダビデ像やミロのビーナスの複製を、芸術作品だと今さら公園に置きますか?不気味だろうなあと思う。設置した関係者のセンスの方が恥ずかしい気する。下着を着けさせろなんて尾ひれはひれで、それを芸術かワイセツかなどというもっともらしい問題にすり替えて騒いでいる馬鹿な人たちがいる。


   最近の報道やインターネットの、この根もとにある無責任さいい加減さが、むしろ恐ろしい。可哀想なのは、話のネタにされてしまった奥出雲町の町民だ。


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