2013年07月26日号

虫のはなし


「今年は虫がいないねえ」という話題になった時…そう言えば、商店の軒先にかかる誘蛾灯(ゆうがとう)の、虫が触れるたびに出るバチバチの音もいつもの年よりも静かだ…と誰かがつぶやいた。それを聞いて、若い頃の自分の姿が脳裏に浮かんだのには戸惑った。誘蛾灯に触れて死んでしまう蛾や虫。ネオンに誘われて、幾たびかバチッバチッと手痛い目にあったおのれの姿。よく死ななかったなあ…。


   その虫たちが最近、新たな脚光を浴びている。5月に国連食糧農業機関(FAO)が出した報告書「森林の産出物は飢餓との闘いに重要―特に昆虫」によれば、世界中で1900種以上の昆虫が食用とされ、多く食べられているのは、甲虫(31%)、芋虫(18%)、ハチ・狩ハチ及び蟻(14%)、バッタ、イナゴ及びコオロギ(13%)…タンパク質が豊富で、脂肪分に富み、カルシウム、鉄分、鉛分も高い。「昆虫は食料、そして特に飼料として潜在的な可能性の高い資源である」(エバ・ミューラー林業局部長)――要するに「昆虫を食べよう」という呼びかけ。


   昆虫料理研究家の肩書きを持つ内山昭一さんの新聞寄稿(24年11月19日付道新夕刊)を読んだら…バッタを揚げるとピンクになり、エビのような食感や味覚。カミキリムシの幼虫は焼くとマグロのトロのように甘い。セミの幼虫は肉が詰まり揚げると“ナッツの味”。セミは昼に成虫を、夜に幼虫を捕り、素揚げや天ぷらに一番人気で、幼虫の燻製は超人気メニュー…などと、昆虫の美味しさが連呼されていた。


   誘蛾灯に誘われる虫のようなもんだった散歩人としては、正直まだ抵抗がある。ちょっとなあ…。


薬用スカルプD

トラックバックURL:

« No.154 | TOP | 認知症治療、この14年 »

[PR]SEO対策済みテンプレート