2013年10月25日号

視野の異常 中心が突然見えなくなった


 前回に引き続き視線の中心が見えなくなる目の病気の話です。前回は黄斑部でしたが、今回は視神経の話です。


 ①網膜と視神経 まず、網膜を太陽光発電パネル、視神経を送電線に例えると、網膜は敷き詰められた太陽光パネル、視神経は発電された電気を集め、中央に送る1本の太い送電線(100万本の細い電線の集まり)に相当します。広い面積を持つ太陽光パネルは、中心以外の一部が壊れても発電の機能低下は軽度ですが、断面が狭い送電ケーブルは一部でも断線すると送電に大きな影響が現れます。目に置き換えると、眼球内部を広く覆う網膜に比べ、脳の中枢に情報を伝達する視神経は太さが直径1・5mm程度ですので、軽度の障害でも大きな被害(視覚障害)を被ることになります。特に黄斑部からの神経線維が障害を受けると、視力低下ばかりでなく視野障害(中心暗点)などの重大な障害が現れます。


 ②視神経の経路 視神経路の特徴は、網膜の視細胞から出た100万本の神経線維がまず視神経乳頭(眼球の内部にある)に集まり一本の視神経となり視交叉(頭蓋骨の底にある)に至ります。この道のりは長く、その過程で視神経は周りの組織からさまざまな影響を受けやすいのです。この視神経の障害は一般的に視神経炎と呼ばれています。


 ③視神経炎 視神経炎の症状と言えば、20~40歳の女性が「突然片目の中心がみえなくなりました」と駆け込んで来るケースが特徴的です。これは多発性硬化症という病気で、急激に中心部視野の欠損と視力低下が起こります。この様な場合ばかりではなく視神経炎の原因と病変部位は多彩です。目の周りを囲む眼窩、耳鼻科領域の副鼻腔炎、脳外科領域の腫瘍や脳炎、循環障害などでも視神経炎は起こります。また、糖尿病や甲状腺などのホルモン異常、ビタミンB1・B12などの欠乏症などでも起こります。視神経炎は失明につながる危険な病気です。中心部が見えなくなったら迷わずに眼科を受診して下さい。


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