2013年11月08日号

冬が来る…


 雪虫がふわりふわりと漂い始めて、11月7日は「立冬」。街角のそこここに冬の気配がちらりと顔をのぞかせる。世の中の塵・芥(あくた)・汚濁を覆い隠す一面の雪の季節が忍び寄ってくる。その冬景色もまた「美しい日本」の風光なのだが、ただ、その美しさを装う自然は、生きる者にとって冷たく厳しい、時には命をも奪い尽くす過酷な現実を強いる…。


 先の参院選で国会のねじれが解消され、財界や官界の応援団がつく安倍政権は、リーダーシップも発揮でき“決められる政治”も実現できる舞台が整って強気そのもの。憲法“改正”、秘密保護法案、労働者派遣法の見直しをはじめ、この国を大きく変える重大な案件を続々と俎上(そじょう)に乗せてきている。


 小泉純一郎元首相の「人生いろいろ。働き方にもいろいろあっていいじゃないですか」という国会答弁が忘れられない。国民的人気を背にした例の名調子で国民を煙に巻いて、アメリカと財界の意を汲んださまざまな構造改革と称する施策を断行し、「いろんな働き方があっていい」と、労働者派遣法では労働者を守るルールを崩す派遣労働を解禁した。この答弁を聞いて、若い人たちから真っ当な就職と将来を奪ったら、人が苦しみ、景気もますます悪くなる構造を生むはずなのに、景気回復を叫ぶ政財界がなぜそんなことをやるのか理解できなかったのを覚えている。自民党どころかこの国すらもつぶしかけた“悪夢”の小泉政権…。国の行き先を大きく変えようとする安倍政権は、本当は誰のために何をしようとしているのか、ドキドキしながら見ている。「後悔は先には立たず」と言い聞かせながら…。


 冬という季節は、暖かな衣食に事欠かない“持てる者”には美しく優しいが、風雪に身をさらす人々には限りなく冷酷だ…。


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