2013年12月20日号

ゆきのうた


 「爆弾低気圧」という耳慣れない言葉がニュースを賑わせたのは、去年の初冬のこと。気象庁の用語では「急速に発達する低気圧」というそうだが、この“冬の嵐”が11月下旬から次々と道内を襲って、12月も大雪になった。今のところ、それとは対照的な今年の師走。12月13日午後から荒れた天候になっているものの、これが根雪になるかどうかはわからない。札幌管区気象台によると札幌地方の根雪(長期積雪初日)は、1990(平成2)年以降もっとも遅かった2009(平成21)年で12月14日だったから、この年と競う遅さ。今年の12月はずいぶん雪が少ない。


 かじかんだ手を、半泣きになりながら火にかざして、今度は痛くなって泣いて…。足もしもやけで赤く膨(ふく)れて、かゆくて、痛くて、また泣いて…。冬になれば、あれだけ寒い思いをして懲(こ)りるはずなのに、子供の頃はそれでもまた表に出て雪まみれになって遊んで、新たに降ってくる雪を喜んでいた気がする。


 ♪雪やこんこ/霰(あられ)やこんこ/降っては降っては/ずんずん積もる…という童謡は、京都で昔々から伝えられていたわらべ歌が元になっていると、日本文化藝術財団のホームページ(四季おりおり―日本歌謡物語―)に出ていた。「雪(ゆゥき)やコーンコン/霰(あられ)やコーンコン/お寺の柿(かァき)の木に/いっぱいつーもれ/コーンコン」というわらべ歌なのだそうだが、平安時代、幼い鳥羽天皇が♪降れ降れこゆき…と歌う様子が古書に伝えられているとも紹介している。天皇の近くに控える女官が日記につけた「つとめて起きて見れば雪いみじく降りたり。…降れ降れこゆきと、いはけなき御気はひにて仰(おお)せらるる聞ゆる。」(「讃岐典侍日記」天仁元年=1108年=正月二日条)というエピソード。讃岐典侍(さぬきのすけ)藤原長子が朝早くに起きたところ雪がたいそう降っている。すると、幼い鳥羽天皇が可愛い声であどけなく「ふれふれこゆき」とおっしゃっているのが聞こえてきた…という意味だそうだ。


 秋田の県央の方に伝わっているというわらべ歌に♪うえみればむしっこ/ながみればわだっこ/したみればゆぎんこ(上見れば虫コ/中見れば綿コ/下見れば雪コ)…というのがある。子供の頃、次から次へとまるで空中から湧き出るように舞い降りてくる雪の様子を、上を見上げてじっと見つめるのが好きだった。何だか、雪の空に吸い込まれてゆく気がするのだった…。


消臭 飲むだけ

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