2014年05月23日号

リラ冷えの雨


 昨日から冷たい小雨がそぼ降っている。5月も半ばを過ぎたというのに、今日(5月17日)は肌寒さに負けて、また事務所のストーブに火が入った。40年近く前、北海道に渡って小さな新聞社に勤めた時、「花冷え」と書いたら、北海道では「リラ冷え」とは言うがなあ…と先輩に教えられたのを思い出す。桜の頃に寒いのは当たり前でとりたてて花冷えとは言わない。一度暖かくなってから“冷え”を感じるほどに寒さが戻るのは、リラ(ライラック)の花が咲くころで、ちょうど本州の「花冷え」の語感を持つ言葉が、北海道では「リラ冷え」だというのだった。


 いつもの年だと、雪どけの後にまとまった雨が幾度かあり、冬にたまった塵や汚れを洗い流して、すがすがしい春と初夏へと巡る季節の舞台が整うのだったが、今年の4月中旬以降は晴れた日が続いて、時おり薄く曇ったり風が出ても申し訳程度のしずくが落ちてくるくらいだった。


 札幌管区気象台のデータを見たら、今年(2014年)の旬ごとの降水量は平年値(1981年~2010年過去30年間の平均=以下カッコ内)に比べて極端に少なく、4月中旬2・5mm(平年値19・2mm)、4月下旬0・0mm(同21・0mm)、5月上旬2・0mm(同19・3mm)となっていた。4月下旬は一滴も雨が降らず、雪がとけてから連休過ぎまでの1ヵ月間でも、ほとんど比較にならないぐらいに雨が少ないカラカラの状態。では、日照時間はどうなのか?…4月中旬94・6時間(同60・8時間)、4月下旬96・9時間(同59・9時間)、5月上旬67・2時間(同64・8時間)――。4月中・下旬は平年より6割前後も日照時間が多かった。ただ、5月に入ってからは雨は降らなくても曇りの日が多く、何となく中途半端なお天気…。少雨に悩む農家にとってはヤキモキするばかりの天候推移が続いた。


 小雨とはいえ、この雨は山野や田園には「恵みの雨」。このままリラ冷えも収まって暖かくなったら、北国はいよいよ、緑の風と百花繚乱の“希望の季節”を迎える。


セットコンポ

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