2014年07月04日号

四十肩と肩関節周囲炎~正しい治療には鑑別診断が重要~


 四十肩は40~50歳代を中心に多発する、肩関節の痛みと運動制限を主な症状とする症候群です。五十肩とも呼ぶことがありますが、最近は発症する年齢が40歳代に下がったため、四十肩といわれることが多くなりました。四十肩は、疫学的には一般人口の2~5%が罹患するといわれ、女性(とくに非利き手側)にやや多い傾向があります。両肩同時に発症するケースはほとんどみられませんが、片方発症した後に逆の一肩という両側罹患は6~34%あるとされています。また、糖尿病の患者さんの10~30%が罹患しているというデータもあります。四十肩の原因は未だ解明されておらず、病態にも不明な点があります。ただ最近は、小外傷や血流障害をきっかけに、老化を基盤とした関節包の軽度な炎症が自己免疫を引き起こして発症する、といった考え方もあります。


 四十肩が肩関節周囲炎と同義に解釈されることがあるのですが、それは間違いです。肩関節周囲炎とは、肩に炎症を起こす疾患の総称であって、実際にはさらに他の疾患との鑑別診断を行う必要があります。他の疾患とは、腱板断裂をはじめとして、棘上筋腱石灰化症(腱板が骨についている部分が石灰化してしまう)やインピンジメント症候群(腕を上げる動作の繰り返しにより腱板が炎症を起こし、痛みや運動制限を引き起こす)、肩関節唇損傷(スポーツや外傷により肩関節の軟骨が損傷する)などがあげられます。


 これらは当然異なる疾患であるため、治療法も異なるものとなります。間違った治療を行えば、より症状を悪化させる可能性もあり、そのためにも鑑別診断は非常に重要です。


 正しい診断と治療を受けるには、「医療機関での鑑別診断」を受けることが大切です。


 医療法人社団悠仁会 羊ヶ丘病院 岡村 健司 院長


 医療法人社団悠仁会・ 羊ヶ丘病院/厚別区青葉町3丁目1―10【TEL】351―2211。


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