2014年09月12日号

透明は角膜のいのち⑤コンタクトレンズと角膜上皮


 今回は慢性の角膜上皮障害による角膜感染症の話題ですが、主役はコンタクトレンズ(以下コンタクト)です。角膜やそれを取り囲む結膜には細菌などの病原体が常在していますが、正常な状態では角膜の防衛機構が働いており、通常これらの病原体が角膜に感染することはありません。しかし、身体の免疫力低下や怪我などで防衛機構が破綻すると感染症が起こります。


 急性の角膜感染症は、木の枝で角膜を傷つけたり、異物の飛入により角膜に直接的な損傷が起こり、防衛機構が破綻し角膜感染症が引き起こされますが、感染症の原因としては少数派に属します。多数派に属す原因は何かというと、慢性的に角膜に接触しているコンタクトです。これはコンタクトが、①角膜表面を覆うための慢性的な低酸素状態による角膜の抵抗力低下、②瞬きによるコンタクトの角膜上皮擦過、③涙の蒸発を促進しドライアイ状態を形成、④コンタクトに付着した細菌やアレルギー物質が角膜上皮を刺激、など慢性的に角膜上皮を負荷を与えているのです。


 ひとたび角膜上皮が傷つけられ、病原体が侵入すると容易に角膜感染が起こります。一昔前は感染の原因となる病原体は細菌、真菌(カビ)などが主流で、細菌感染が起こると数日で失明することもあります。


 最近はこれらに新たなメンバーが加わりました。原虫の仲間のアカントアメーバです。この病原体は、コンタクトを装用している角膜に好んで感染します。特にソフトコンタクトとアカントアメーバの相性は非常にいいのです。気をつけなければいけないコンタクトは、現在主流となっている2週間や1日使い捨てコンタクトです。最近ではこれにカラーコンタクトが加わりました。しかし、通常は全く気にせずにコンタクトを装着しているのが現状で、大変困った問題です。


 予防するにはどうしたらいいか。答えは簡単です。正しい使い方を守り、定期的な眼科検診を受けることです。


家電・AV・カメラ

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