2014年09月19日号

突然の災害本番


 滝のような土砂降りの雨、間断なく続く稲妻の閃光と激しい雷鳴…9月10日深夜から11日早朝にかけて札幌や江別をはじめ道央を猛烈な集中豪雨が襲った。札幌管区気象台は数十年に一度の大雨が予想される大雨特別警報を発表し、洪水や土砂災害の危険が高まったとして、豊平川や厚別川をはじめとする大小河川への警戒から、11日未明には厚別区、清田区を含む札幌市の約39万世帯78万人にも避難勧告が出された。機種にもよるが携帯電話が鳴り響いて緊急速報メールが配信され、それで目を覚ましたという人も多かった。雨は7時前に上がったが、学校は休校になり、JR函館線も千歳線も一時運休になった。避難勧告は出ているが、空は晴れてきて、ちょっと肩透かしをくらったようなおかしな感じもする中で一日が過ぎて行った…。


 ところが、江別市にもう一つの緊急災害が起こったのはその夜だった。千歳市や恵庭市の豪雨により、江別市に水道水を供給する漁川の濁りで給水量が低下する一方で、もう一つの取水源とする千歳川の濁り度合いが急激に高まり、江別地区と野幌地区約3万3000世帯の上水道が、11日午後8時以降から断水に追い込まれる緊急事態になった。


 市職員に非常呼集がかけられ、対策や市民への広報に走り回ったものの、市民の多くは知らないままに断水になってしまい、飲み水や生活水をためる時間すらなかったのが実情だった。中でも困り果てたのが飲食店で、調理水、洗物、トイレ用水がなくなり、夜の街も大混乱。貯水槽があったり地下水を汲む大手スーパーなどは平常通りに営業できたと言うが、翌12日は美容室なども含めて、やむを得ず休業する店が少なくなかった。スーパーやコンビニでは、ミネラルウォーターはもとより総菜や弁当などが売り切れ状態。ポリタンクなども早々になくなった。市内14ヵ所に設置された給水所には、自衛隊や開発局のほか周辺自治体など二十数団体が差し向けた給水車が、長い列を作った市民に給水し、町内会や民生委員などの協力を得て、市職員が高齢者や障害者に水を届けるのに走り回った。


 集中豪雨も江別市の断水騒ぎも、幸いなことに人命に関わるような惨事には至らなかったという。一方で、新聞やテレビのニュースの中からいきなり現実になった災害本番は、市民にとっても行政関係者にとっても緊急災害に向き合う現実的で具体的な、様々な課題を残してくれた気がする…。


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