2014年10月10日号

透明は角膜のいのち⑥アメーバはカラコンが大好き


 前回は、コンタクトレンズ(コンタクト)よる慢性的な刺激が角膜上皮に及ぼす危険性についての話題でしたが、今回は深刻な問題となっているカラーコンタクトレンズ(カラコン)の現状について話します。


 角膜は眼球の最前部にあり通常は透き通っていますが、にもかかわらず黒目と呼ばれることもあります。この理由は正面から見ると後ろにある虹彩や瞳孔(ひとみ)が黒みを帯びた茶色のため全体的に黒く見えるからです。最近では国内の若者の間で、虹彩の色を簡単に変えられるカラコンを楽しむ人が増加しています。カラコンはインターネットやコンタクト販売店などで処方箋がなくても気軽に購入できるためです。価格が安いことが流行の理由の1つと考えられますが、その裏には安全性が軽視され、いくつかの重大な問題が隠されています。


 例えばカラコンの中には虹彩の色を変えるため色素が含まれていますが、これが涙液の中に融解して角膜に対して有害な化学物質となります。またカラコンの弯曲が角膜の弯曲に適合しているか否かのチェックがなされておらず、両者の適合性が悪いとまばたきをするたびに角膜の一部を傷つけることになります。カラコンそのものがアレルギーの原因になることもあります。


 これらの原因により角膜上皮細胞は慢性的に障害を受けることになります。障害の程度が軽度であれば、「角膜周囲の結膜が軽度に充血する、時々痛む、めやに」が出るなどの症状で済みますが、角膜上皮障害が悪化すると失明の危険性が高い角膜感染症を誘発します。中でもアカントアメーバ角膜炎は長期間の強い痛みで装用者を苦しめ、更に治療法が確立していないため最終的に高度の視力低下を起こす危険性が高いのです。


 これらのカラコンの中には外国製の粗悪な素材で作られているものがあり、メーカーが全く不明で、問題が発生しても消費者は泣き寝入りを強いられます。


HDDレコーダー

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