2014年12月05日号

女性をファーストネームで!


 午前中は混雑するクリニックも、午後には空いている。この時間帯には診察する私たちも患者さんもゆったりした気持ちになる。このような時に定期通院していて馴染みになっている60歳代の女性患者さんを「A子さん」とか愛称風に「Aちゃん」とファーストネーム(下の名前)で診察室に呼び込んだ。


 彼女は診察室に入るなりニコニコ顔で「何年ぶりかしら、名前で呼ばれたのは…ワクワクしたわ」と。女性の場合、結婚前や子供ができる前は、恋人や夫から名前で呼ばれることが多いだろうが、結婚後や出産後は「おまえ」とか「おい」、「お母さん」と呼ばれ、孫が生まれると「ばあさん」や「ばあちゃん」と変化する。女性がファーストネームで呼ばれると、血中のオキシトシンというホルモンが15%以上も増える実験があるそうだ。


 オキシトシンは、脳の視床下部で合成され、下垂体後葉に運ばれて血中に放出される。このホルモンの作用は子宮収縮作用や乳汁分泌促進作用で、医療では陣痛促進薬として使用されていた。最近の研究により、このホルモンの投与で恐怖心を和らげ、闘争心を抑制し、安心感、信頼感、愛情を深めるなどの作用があることが解り、自閉症の治療薬としての可能性も検討されているようだ。女性に関しては、本能的に女性に宿っている「女性らしさ」を増強したり、呼び戻したりするため「美のホルモン」と呼ばれているそうだ。男性での役割は解っていない。


 女性をファーストネームで呼べば、若返りの補強剤になると早合点してはいけない。ある老人施設に入居し、すぐに他の入居者とのトラブルで退去した亀子さん…入居後初めての診察に訪れた時に「亀ちゃん」と呼んだら、「貴方に『亀ちゃん』と呼ばれる筋合いはない」と。ご尤もなことだ。場の雰囲気と相互の信頼度が問題だ。世の男性諸君!安易な方法に頼らずに気持ちを日々の生活態度で示そうよ!


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