2015年04月17日号

さ・し・す・せ・そ?


 調味料と言えば、塩と醤油が思い浮かぶ。日本料理で調味料を入れる順番は、食材に浸透しにくい砂糖を真っ先に入れ、次に塩を入れる。酢を早く入れ過ぎると酸味が飛んでしまうので次に。醤油と味噌は風味…風味を損なわないように最後に入れる。この調味料を入れる順番が「さしすせそ」。「せ」は醤油の旧仮名遣「せいゆ」の「せ」、「そ」は味噌の「そ」である。


 調味料のうち醤油と味噌にも塩が含まれるため塩分過剰が問題となる。塩は体内で重要な役割を演じて欠かせない成分である。だが、過剰になると血圧を上昇させ、体内水分・塩分量調節をする腎臓に過剰負荷を強いる。結果、人体にとって様々な不都合なことを引き起こす。厚生労働省の決めた基準では成人男性は10g、女性は8g未満に留めるよう推奨している。


 「塩分過剰に注意」と理解していても、これがなかなか難しい。ある京料理店の主人から「塩分過剰にならないコツは出汁を上手に使うこと」と教えられた。出汁には昆布や椎茸など植物性、鰹節・鮭節・鯖節など動物性のものがあり、野菜などには動物性、魚・肉には植物性の出汁を使うのが基本。出汁が効いている料理は淡白でも美味。


 昆布はグルタミン酸、魚類の出汁はイノシン酸、椎茸はグアニル酸が旨味成分なのだが、これらの化学成分だけで本当の旨味を再現できるかは疑問だ。私が通常使う旨い出汁は、水1リットルに適度の大きさに切った昆布50gを入れて火にかけ、85℃で10分間、昆布味が付いたことを確認して昆布を取り出し、95℃に上げて魚節50gを少しずつ加え、沈むと次の操作を繰り返す。沸騰させないことと魚節を一気に入れないことがコツである。最後に濾して完成。出汁を効かせた料理は過剰な塩味を要求しない。でも、時に自作のサンマの切り込みが無性に恋しい…「身体が塩を要求している」と自らに言い聞かせて美味しくいただく!


インテリア・寝具・収納

トラックバックURL:

« おこぼれなんて… | TOP

[PR]SEO対策済みテンプレート