2015年07月03日号

瀬戸内寂聴さんのことば


 6月18日、国会議事堂近くで多くの人々が集まって繰り広げられていた、安全保障関連法案に反対する抗議行動に、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(93歳)が京都から病身を押して駆け付け、その思いを訴えた。――去年一年病気をして、ほとんど寝たきりでした。完全に治ったわけではありません。けれども、最近のこの状態は寝ていられないほど、私の心をいためました。どうせ病気で死ぬか、ここへ来てけがをして死ぬか分かりませんけど、どうせ死ぬならば=中略=「このままではだめだよ、日本は本当に怖いことになっているぞ」ということを申し上げて死にたいと思いました――国会議事堂裏の歩道で、マイクを差し出されて車いすから立ち上がった寂聴さんは、ひと言ひと言力を込めて話し出した。


 ――=中略=(戦時中)この戦争は天皇陛下のため、日本の将来のため、東洋平和のため、というふうに教えられておりましたが、戦争に良い戦争というのは絶対にありません。戦争はすべて人殺しです。殺さなければ殺されます。人間の一番悪いことです。二度と起こしちゃならない。しかし、最近の日本の状況を見ていると、怖い戦争にどんどん近づいていくような気がいたします。せめて死ぬ前にここへ来てそういう気持ちを訴えたいと思ってまいりました。どうか、ここに集まった方は私と同じような気持ちだと思いますが、その気持ちを他の人たちにも伝えて、特に若い人たちに伝えて、若い人の将来が幸せになるような方向に進んでほしいと思います――(インターネット動画サイト・ユーチューブ「レイバーネットTV」より)。


 約5分間、背骨の圧迫骨折や胆のうがんなどで闘病する寂聴さんにとっては、命懸けといえる訴えかけだったという。この後、報道陣の会見に臨んだ寂聴さんは――「今また戦争が起こりそうな気がしてならない。昭和16年から17年ごろの、表向きは平和だが、すぐ後ろに軍靴の音が聞こえていた雰囲気に似てきているように感じる」。=中略=「このまま安倍晋三首相の思想で政治が続けば、戦争になる。それを防がなければならないし、私も最後の力を出して反対行動を起こしたい」と決意を語った(6月19日付「東京新聞」朝刊)。さらに、「年寄りを集めて国会前に座りたかった。必ず冷えて三人や四人は死ぬ。あなた方(報道陣)はほっとけないから大騒ぎする」と冗談めかして振り返った(同)。


 寂聴さんは、何としても今、この法案を廃案にしなければならない…と、決死の覚悟で行動を起こしている。


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