2015年07月31日号

マイナンバーの心配


 マイナンバー制度というのが、来年1月から始まるのだという。給料を貰ったり支給するにも、税金を納めるにも、年金や健康保険、例えば児童手当など福祉関係の各手続きにも、すべてにマイナンバーが必要になるのだそうだ。マイナンバーは「住民票を有する全ての方に1人1つの番号を付して、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるものです」と政府は説明している。


 今年10月から、一生使うことになる個人番号(いわゆるマイナンバーで12桁の数字)を記載した「通知カード」を、各市町村が赤ちゃんからお年寄りまで1人ひとり住民票の住所に簡易書留を使って送付する予定。マイナンバーは、漏えいなどして不正使用される恐れがある場合を除いて、番号は一生変わらない。きわめて重要な個人情報になる。希望する人は、この通知カードを自治体の窓口へ持ち込んで新たに申請手続きすることで、顔写真つきのICカード「個人番号カード」に切り替えることができ、それが公的な身分証明書にもなって、証明書を取ったりするさまざまな手続きも簡単になるという(住民基本台帳カードは発行終了)。


 昔、国民1人ひとりの管理を目指した“国民総背番号制”というのが、国民の大反対に遭(あ)った記憶がある。政府が導入を模索し始めたのは、昭和40年代の中ごろ佐藤内閣の時代。個人が必要以上に国に管理される恐ろしさを戦前の体験で思い知らされていた大人たちが、強硬に反対していたのを覚えている。そして半世紀、似たような制度が“マイナンバー”というちょっとおしゃれな名前で、いつの間にかすんなり実現することになった。


 確かに手続きなどには便利になるのだろう。収入も臨時の稼ぎに至るまできっちり捕捉されてしまうから、それが細かく税や社会保障の収入差対応などに結びつく。効率的な管理・行政運営ができるから国にとっては都合がいいし、使い方次第ではその資産・経歴まで国民1人ひとりを丸裸にできる手段を、国は手に入れることになる。一方で、マイナンバーの漏えい、悪用への不安もふくらんでいる。マイナンバーが何かわからない高齢者も多い気がする。いろんな事情でマイナンバーを貰えず、働くことができなくなる人もいるのではないか。実際どういう問題が起こってくるのか、まだまだわからない。


 管理される冷たい社会に向かわなければいいけれど…そんな心配が頭をかすめる。


マイケルジャクソン CD

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