2015年09月11日号

初秋から中秋へ


 今まで晴れていたと思ったら、突然、大粒の雨が降ってきた。バタバタとけたたましい音を立てて窓をたたく。「風が入って気持ちいい」と窓を開け放していたスタッフたちは、慌てて窓を閉めに走り回った。ところが、あれだけ激しく降り注いだ雨なのに、ものの数十分でいつの間にか止んでしまい、空は何事もなかったように晴れ上がっている。先日などは降り出したと思ったら「ドーン」と大砲のような大音響が轟(とどろ)いて、厚別や江別などこの辺りの人々を驚かせた。直前に稲光が光ったから雷だという。


 こんなおかしな天気が盆を過ぎてからずっと続いている。行く夏と来る秋が空の上でもつれ合い、秋の初めは大気が乱れやすく雷が多かったり、天気が変わりやすいのだと何かの本で読んだ。夏と秋のチャンバラで、時折りその剣戟(けんげき)の音と火花が雷になって地上に落ちるんだと、そんな他愛もないことを思いながら雨上がりの空を見上げた。通り過ぎた黒い雨雲が去ってゆく、その向こうに、もりもりとうず高く積み上がった、夏の名残(なごり)の入道雲が日の光に輝いている。残暑が続いたとはいえ、力が弱まってきているのだろう、陽光は確かに白みを増している。青春・朱夏(しゅか=朱は黄みを帯びた赤)・白秋・玄冬(げんとう=玄は黒)……季節やそれを人生の移ろいに当てはめた、そんな言い方を思い出す。昔、中国では五行説という森羅万象を説明する考えがあって、季節にも色を当てはめたというが、日の光も白くなる秋はなるほど「白秋」のイメージに違いない。


 いつもの道端に、黄色のカタバミや白のゲンノショウコや鮮やかな濃い青のツユクサがほつほつと咲いている。小さな小さなこんな花たちに心惹かれるようになったのは、いつの頃からだったろうか。うすもも色のヒルガオの花も、ひかえめな姿で愛らしい柔らかな花を開いている。まるで縄文時代から毎年咲き続けてきたような、そんな素朴な懐かしさがある。夏から咲き出したそんな草むらの花たちも、少しずつ花数が少なくなってきた。秋が深まるにつれて花を閉じると思ったら、ちょっと寂しくなってしまった…。
 澄み切った高い空に、もうすぐすじ雲やうろこ雲などが、秋の趣を添えるだろう。9月8日は「白露」。13日は旧暦の8月1日で、いつの間にか露が草に宿る季節に入って、時は初秋から中秋へと移って行く。


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