2015年10月16日号

人恋し秋の暮れ


 赤く染まった夕映えの空。透き通るような濃いブルーの底に沈んで、影絵のように浮かび上がる夕景色。家々に灯がともる黄昏時(たそがれどき)は、なぜだか胸がキュンとしてしまう。


 空に星が輝き始めて、まだ明るさの残る西の空には月齢の若い細い月がかかっている。朝遅く出た月が、夕方空が暗くなって西の空に見え始めて沈んでゆく。そんな三日月や五日月なんかの、夕方に月が見える頃を「夕月夜」というのだそうだ。秋の暮れ…いくつになっても、何だかしみじみとして、時にはたまらなく人恋しくなってしまう…


 まだ暮れ切らない街にちょっと出てみた。居酒屋さんは6時を過ぎるとお客が増えてくるが、スナックやバーなどは8時、9時を回ってから忙しくなる。「9月10月ずっとヒマよ~」。そんなボヤキを肴(さかな)にビールを飲んでいる。やはり消費税の影響だと言う。この頃マイナンバーの話も多く出る。飲食の世界はそれぞれに様々な事情を抱える人が多い。「夜のアルバイトが会社に知られてしまうのでは…」「難しい手続きなどできない…」雇う方も勤める人も明確な情報があまりに少なくて、不安だけが募っている。


 「人にはそれぞれ事情ってものがある」誰かが言った。それを胸に秘めながら、必死に笑顔を作って働いている…。そんな様子を見ていて、また、胸がキュンとなった。


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