2016年02月26日号

まぶたの摩擦


 慣れない靴を履いたときに、こすれて足に豆(水ぶくれ)ができた経験はありませんか。角膜表面もまばたきのたびに、何時もまぶたでこすられているのですが…。


 ドライアイは、角膜を潤しているなみだの分泌量が低下して角膜表面が乾くために起こる病気です(涙量の低下)。なみだが十分に分泌されていても、角膜表面になみだが均等に分散されずに涙膜(角膜表面を被う涙の膜)の不安定化が生ずると、これもなみだが蒸発してドライアイになります(涙の性質異常)。最近はまぶたと角膜の摩擦がドライアイの一因として注目されています(結膜と角膜の障害)。この異常な摩擦は、まぶたの結膜と角膜上皮の機能障害に起因します。この障害によりまぶたと角膜の表面が凸凹になります。そしてまばたきの度に互いが擦り合うために正常な涙膜が形成できなくなるのです。


 ドライアイの症状は多彩ですが、涙量の低下や涙膜の不安定化によるドライアイは、「目が乾く」、「目が霞む」、「目が疲れ易い」、「目に不快感がある」などを自覚します。一方、まぶたの摩擦が原因の場合は「目がゴロゴロする」、「目が痛くて開けられない」、「しみる」、「眼が赤い」、「目やにがでる」、「なみだが出て止まらない」などの症状が現れ、瞬きをするたびに不快感を伴います。


 ドライアイの治療は点眼が基本ですが、まずこれらの原因を調べます。涙量が正常か否は、なみだの分泌量を調べる検査(濾紙をまぶたに貼り付けなみだの量を計る)をすると簡単に分かります。涙膜の安定性は、なみだに色を付け涙膜が破れるまでの時間を計ります。摩擦による角膜や結膜の傷は、生体染色用の色素で染色すると傷ついた部分が染まります。


 なみだの減少や涙膜が不安定化した場合には、人工涙液でなみだを補充したり、涙膜の安定化を促進する点眼薬を使用します。一方、摩擦が原因の場合は細胞を保護・修復する作用のある点眼薬が効果的です。



 医療法人社団 はやし眼科 林 一彦 院長
 江別市大麻中町2―17メディカルビルおおあさ3F【TEL】388―1220。


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