2016年03月04日号

かぜの診療録


 かぜは医学的な病名では急性上気道炎です。上気道とは声帯より上方の空気の通り道ですから、鼻、喉の炎症を指す事になります。かぜは耳鼻咽喉科でみてもらえるのかと聞かれますが、鼻と喉のことですからもちろんOKです。


 診療中に話をしていますと、いろいろと認識にずれがあることを感じますので思いつくままに書いてみようと思います。


 ①「早く治したいので強い薬が欲しい…なんなら注射でも…」 風邪の原因はウイルスに感染する事です。かぜのウイルスを直接叩く薬はありません。例外的にインフルエンザの場合は抗ウイルス薬を使用しますが通常のかぜには無効です。本来風邪薬というものは存在しませんが鼻水止め、咳止め、痛み止め、痰を抑える薬などを組み合わせてそう呼んでいます。いずれも症状を軽くする薬であり治す薬ではありません。かぜを治すのは自分の体の免疫力によるものですから、昔ながらの栄養を取って体を休めることが大事でしょう。


 ②「抗生物質を出して欲しい」 抗生物質は細菌を殺す薬でウイルスには無効ですので基本的には不要です。ただしかぜの後に中耳炎、副鼻腔炎、扁桃炎などを起こした場合には細菌感染を起こしている事が多いため有効です。日本では抗生物質は処方箋無しには購入できませんが、診察を受けて必要な場合にのみ使用する事が副作用の面からも、耐性菌ができないようにする事からも重要であるからだと思います。


 ③「お風呂にはいってもよいのか?」 特に風邪の時に風呂に入っていけない理由はないように思われます。昔銭湯が多かった頃に、帰り道で湯冷めすることから控えるようにされたという説があるようです。


 個人的にはかぜをひいてからでは遅いので、予防として加湿、手の消毒、流行している時には人の集まるところへの外出を避ける事を心がけています。


 くろだ耳鼻咽喉科クリニック 黒田 努 院長
 くろだ耳鼻咽喉科クリニック/江別市大麻中町2―1【TEL】387―8000。


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