2016年04月15日号

あゝ健康診断


 春に、年に一度の生活習慣病の健診があった。毎年の健診でここ3年はきっかり5mmずつ縮んでいた身長が、今回は去年より3mm伸びた。リハビリで通っている整形外科の理学療法士の先生に「猫背は首や肩こり、腰痛にも悪い」と教えてもらった、胸を張る軽い運動なんかが効果を上げたらしいと思い当った。高校を卒業する頃には176cmはあったのが、2cm以上も縮んでしまっていたのだが、数ミリとはいえまた伸びたのだから何だかうれしくなった。


 体重は去年から3kg以上減って82kg台になっていた。腹囲は4・5cm減って、93cmになった。看護師から身体測定の結果と、血圧や血液チェックにも大きな心配はないと聞かされ、ちょっといい気分で健診最後の医師の診察になった。現役の開業医を引退して健診医をつとめているらしい高齢の医師は、検査データに目を落としながら「体重は減りましたね」と言った。(ええ、がんばりましたよ)と胸の内で答えた。「腹囲は…」と言いかけて言葉を切った。(4・5cmも減ったんですよ、どうですか先生)と、医師の口から出るだろうほめ言葉を期待して心の中で胸を張った…


 数年前、体重は93kg台まで増えた。腹囲は100cmを超えるまでに太って、持病もあったからさすがに気になり出した。“散歩人肥大化”の犯人は…早食いだったと思っていたから、コレだ!と飛びついたのが、テレビでやってたお箸(はし)ダイエットなるものだった。ある製薬会社で成功率96%の高い成果を上げているという方法。簡単にいえば箸の作法で一口ずつ口に運び、よく噛(か)んで少しずつ食べる。満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまうのを防止でき、さらに、噛む刺激が体の奥に眠る“ヤセ体質細胞”を活性化、脂肪を燃やしてくれるという。もう1つ、ご飯や小麦など炭水化物を後回しにして少なくし、野菜や魚、肉なんかのおかずからだけ食べる方法。ただそれだけで最初の1ヵ月で5~6kg痩(や)せたから、その後も続いている。


 「腹囲は…」に続けてその白髪の医師は「完全にメタボですね」と、そっけなく言っただけだった。日本では女性が腹囲90㎝以上、男性は85cm以上で、血圧などが高ければメタボと診断される。根拠がなく世界の基準とも異なるという批判もあるが、そう決められているのだそうだ。(もともとこの体型で生きてきた。痩せていればいいってもんでもあるまいに…)と心の中で毒づいた。あと8センチ…無理だよなあ。


あせも対策

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