2016年07月08日号

未来に残すものは…


 「子孫に美田を残さず」という格言は、西郷隆盛の詩の一節「児孫の為に美田を買わず」から引用されて世の中に広まったという。一般的には、子や孫が自分なりの志を持って努力して人生を築いて行くために、その上にあぐらをかいて堕落させてしまうような財産は、むしろ残さない方がいい――という意味で使われていて、財産を残すような才覚に恵まれていなかった散歩人などは、財産のない言い訳に、この格言をとても便利に活用させていただいている…。


 実際、高度成長が終わってバブルもはじけ、土地神話も無くなった現在では、何年かを食いつなげる程度の中途半端な遺産があったばかりに、子供が甘えて人生を誤ってしまったなんて話を、身近でもよく聞くのである。


 とはいえ、これは個人単位の話で、国家・自治体の公的財産となると、話はまるで逆になってくる。平和国家の実現と維持、人権の保障、国民皆保険制度をはじめとした様々な国民のための政策…戦後、より幸せな国民の生活をめざして営々と築かれてきた「財産」は、さらに豊かにして次の世代に手渡さなければならないはずなのだ。ところが近頃は、一部の人の利益のために、国民のその共有財産が食いつぶされていくようで、何だか心配になってくる。


 残さなければならない「美田」とは何なのか。参議院選を前に考えてみる…。


家あげ花火

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