2016年07月08日号

今こそ治そうC型肝炎


 日本では年間3万人の方が肝がんで亡くなりますが、その原因の約7割がC型肝炎です。


 かつてはC型肝炎ウイルスを駆除するため、注射薬であるインターフェロンを含む治療が行われました。しかしインターフェロン治療には比較的重い副作用が出ることがあり、貧血、血小板減少、うつ病、その他の合併症がある方、高齢の方は治療を受けることが困難でした。残念ながらインターフェロン治療を受けても治らなかった方もいます。


 2014年9月3日から、飲み薬だけでC型肝炎ウイルスをたたく治療が始まりました。ウイルスのタンパク質に取りついて働きを邪魔するタンパク質阻害薬や、ウイルスのRNAが合成される際に取り込まれ、ウイルスの複製を停止させるポリメラーゼ阻害剤などを組み合わせて使います。ウイルスのタイプにより治療薬が異なりますが、いずれも主流となっている薬では、12週間の治療期間で100%近いウイルス駆除率です。


 高価な薬ですが、患者さんの自己負担を軽減するための制度があります。ウイルス性肝炎進行防止対策医療給付事業の助成を受けると、世帯所得に応じて月1万円または2万円の自己負担で治療が受けられます。保健所で手続きが必要で、申請に必要な診断書は、指定医療機関に勤務する日本肝臓学会認定肝臓専門医または日本消化器病学会専門医が作成します。


 正しく使えば大きな副作用もほとんど無く、治療効果も高いため、C型肝炎でお悩みの方は、もはや迷うことなく治療を受けていただきたいと思います。ただし、非代償性肝硬変の方など、対象にならない場合もあります。また薬の種類により、重度の腎機能障害のある方には使えないものや、一部の血圧の薬との併用が制限されるものもあり、注意が必要です。


 C型肝炎ウイルスを根絶できる時代が近づいてきました。ぜひ専門医にご相談ください。


 札幌藤島クリニック 藤島 知則 理事長
 札幌藤島クリニック/厚別北4条4丁目1―8【TEL】801―7707。


おせち

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