2016年10月28日号

TPPってどうなの…?


 昨年10月、TPP(環太平洋連携協定)合意に当たっての記者会見で安倍晋三首相は「日本とアメリカがリードして、このアジア・太平洋に、自由と繁栄の海を築き上げる」などと意気込んで挨拶した。今の国会でも、ヒラリーもトランプもアメリカの大統領候補が2人とも反対しているのを受けて「日本がリードする形でTPPを批准し、アメリカにも促していく」(10月17日、TPP特別委)と、ずいぶん前のめりになっている。


 ほとんど情報が公開されない不自然な状況下で、日本では農業関係への影響ばかりに問題が矮小化(わいしょうか)されていたTPPの論議。ところが、内容が少しずつ明らかになるにつれて、医療・保健分野をはじめ国民生活全体に、これまでの生活基盤を根底からくつがえすような重大な問題が隠されているという見方も出ている。TPPは、多国籍企業などの大企業に利益が渡る構造が核で、それによって人々の権利が奪われていく恐ろしい条約――という指摘すらある…。


 今年2月のTPP合意署名式を前に、実は国連が、人権・健康・環境に重大な悪影響をおよぼす危険性があるとして、TPPの署名拒否・批准拒否を呼びかける緊急声明を出していたことは、日本ではほとんど報道されていない。国連人権理事会の独立専門家=アルフレッド・デ・サヤス氏のTPPに関する声明文(一部を抜粋)――「世界中の市民社会が圧倒的に反対しているにもかかわらず、TPPに参加予定の12ヵ国が、条約に署名しようとしていることを憂慮している。なぜなら、それが多様な利害関係者と民主的な協議をすることなしに、秘密裏の交渉でつくりあげられた産物だからだ。したがってTPPは根本的な欠陥があり、署名または批准すべきではない」(堤未果著「政府は必ず嘘をつく」〈角川新書〉より)=声明の英語原文は国連人権高等弁務官事務所=。


 経済発展、雇用増加…政府の言う“明るい未来”が本当なのか、それとも「恐ろしい条約」なのか――。


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