2016年11月04日号

耳の痒み


 耳の穴の中は細い筒状になっており、突き当たりに鼓膜があります。入り口側は軟膏、奥の方は骨の上に直接薄い皮膚が張っており、皮下脂肪はほとんどありません。鼓膜より手前の部分は外耳道と呼びますが、自分で見る事はできないため傷ついても分からずに悪化させやすい所です。傷つける原因には耳かき、綿棒、指入れ、ティッシュ、タオルなどで掻く、こすることがあります。耳を掻く、こすることにより皮膚が傷つきますと更に痒みに対して過敏になる悪循環を起こしやすく、数ヶ月後の受診時には慢性の湿疹、また感染して耳だれが出ていることがあります。


 耳かきのような固い物で特に奥の方まで掻くのは日常の使用でもお勧めはできません。外耳道の皮膚は常に奥から入り口の方へと移動を続けており、耳垢は入り口まで流されて貯まるようになっています。入り口まで運ばれてきた分だけ柔らかい綿棒を使用して時々取ってやるだけで充分です。奥の方を掻くことで傷がついて湿疹になりますと、そこでかさぶたができて固まり自浄作用が阻害されます。それを無理に剥がそうと引っ掻く事により出血、感染を起こし耳だれの原因にもなります。治療は抗生剤、消炎剤などの点耳、軟膏などを使用しますが、完治するまで根気よく継続することが必要です。多くの方は症状が軽くなった時点で中止してしまい、再悪化を繰り返してしまいます。お風呂で耳に水が入ったのを気にする方もおられますが、水が病気の原因になることは希ですので、自然に出るのを待っても良いと思います。


 また別の原因としましてはアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎に伴って痒みが出る事があります。それぞれ原因となる疾患を治療する事で改善します。


 くろだ耳鼻咽喉科クリニック 黒田 努 院長
 くろだ耳鼻咽喉科クリニック/江別市大麻中町2―1【TEL】387―8000。


のだめ CD

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