2017年02月17日号

かた雪、雪渡り…


 「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。」四郎とかん子とは小さな雪沓(ゆきぐつ)をはいてキックキックキック、野原に出ました。こんな面白い日が、またとあるでしょうか。いつもは歩けない黍(きび)の畑の中でも、すすきで一杯だった野原の上でも、すきな方へどこ迄でも行けるのです。平らなことはまるで一枚の板です。そしてそれが沢山の小さな小さな鏡のようにキラキラキラキラ光るのです。(宮沢賢治作「雪渡り」より)……


 宮沢賢治の童話は「雪渡り」だが、秋田で育った散歩人は「かた雪」などと呼んでいた。春めく日差しにとけた雪が、夜にぐんと冷え込むと、雪の表面が凍ってまるで大理石のような雪野原。朝日に眩(まぶ)しくきらめく雪の結晶の、ダイヤモンドのような輝きを浴びながら、思うままどこへでも歩いて行ける…。春3月を迎える北国には、厳しい冬を抜け出したご褒美なのか、春の訪れを歓喜するようなそんな神様からの贈り物がある。


 北海道では雪質や気候条件の違いからか、東北ほどの「かた雪」に恵まれる機会は少ない気がするが、それでも30歳代以上になると、「子供の頃は雪の上を歩いて遊んだ」という記憶を持つ人に会う。晴れた日が続いて夜に冷え込むなど、うまく行けば「雪渡り」の夢をかなえてくれるかも知れない。


 あたたかく晴れた後の、星空がきれいな冷え込む夜の朝早く、朝日にキラキラ輝く雪野原に出てみませんか?


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