2017年04月14日号

もうやめようよ


 「シリア空爆サリン使用か」(4月5日付北海道新聞夕刊)。「シリア空爆化学兵器か/子供11人含む58人死亡」(同毎日新聞)――化学兵器を使用したとみられるシリアの空爆。血がにじんで腫れ上がった顔、うつろで悲しげな目、口を大きく開けてあえぐ姿…自分の身に何が起こったのかわからないままに、苦しんでやがて多くは死んで行くかもしれない子供たちをとらえた写真が胸をつく。「呼吸困難の症状が出ている人々が治療を受けていた病院にもロケット弾が撃ち込まれた」(毎日新聞)と記事は伝えている…。


 写真を見ているうちに、憤りとも悲しみともあきらめともつかない、言いようのない感情が込み上げて来るのを抑えられなかった。「もうたくさんだ。やめようよ」…大声で叫びたい衝動に駆られる。人が人を殺し、人が人を傷つける。生命を奪い、存在を奪い、将来を奪い去ってしまう。「神」と「正義」とを振りかざして、やっていることは欲にまみれた野蛮な「人殺し」以外の何物でもない。その「人殺し」に雇われた、政治家や学者や評論家やジャーナリストと称する者たちがどんな小賢しい理屈を付けようとも、世界の情勢がどうあろうとも、「人殺し」は「人殺し」にしか過ぎないのに…。


 4月7日、今度は、「罪のない市民に対して化学兵器による恐ろしい攻撃を行った」(トランプ大統領声明)と主張するアメリカが、シリアの空軍基地に“懲罰”としてミサイル59発を打ち込んだと報道された。化学兵器による空爆が誰の手によって行われたのか、まだわからないにも関わらず行われた“懲罰攻撃”を疑問視する声は少なくないという。フセイン大統領を最後には死刑にしたあのイラク戦争も、口実にされた大量破壊兵器は根も葉もない言いがかりだったことが明らかになっている…。


 「どうしてすぐ戦争を始めるのかしら」とスタッフが呟いた。「それで儲ける奴らがいるからじゃないか?」とつい言い捨てた。今回使われたミサイルは、1発7000万円前後といわれる。それが59発。軍需産業のほかに、地下資源など様々な利権もからむという。「神」も「正義」もなく、ただただ自分たちだけ良ければ人殺しでも何でもする下劣な「強欲」主義に世界は翻弄(ほんろう)されているだけなのではないか。だから思う。そんな連中のことは見下げて見限って、戦争などは「もうやめようよ」――。


lecca CD

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