2017年05月12日号

忖度(ソンタク)から斟酌(シンシャク)へ?


 「忖度」という読めそうで読めない漢字の熟語が、すっかり時の言葉になって、今年の流行語大賞にでもなりそうな勢いだ。…何て読むの?“寸”があるからスンド?んにゃ、ソンタクと読むらしい。ソントクかぁ。違う!ソ・ン・タ・ク!…なんて会話があちこちで交わされたかもしれない。「忖度(ソンタク)」の意味を国語辞典はこう解説する。【(「忖」も「度」も、はかる意)他人の心中をおしはかること。推察。】(広辞苑第四版)…。


 3月6日の参議院予算委員会。民進党・福山哲郎議員の「官僚の忖度があったんじゃないか」という質問に、安倍晋三首相が声を荒げて…「忖度した事実が、事実がないのにですね、まるで事実があったかのように言うっていうこれは典型的な印象操作なんですよ。」「これ私の名誉がかかってるんですから。私にもですね、散々今福山さんは、私と妻の名誉を傷つけたわけですから…」――“忖度騒動”は、おそらくこのやり取りから始まった…?。


 当初「安倍晋三記念小学校」の名称で進められた森友学園の小学校設置計画だったから、安倍昭恵名誉校長の“印籠”に恐れ入りましたとばかり、近畿財務局は売却までの手順を書いた事細かな資料を森友学園に渡し、「必要な申請書類の文案も用意するなど、学園による土地取得がスムーズに進むようにしていた財務局側の配慮が浮き彫りになった」(4月29日付毎日新聞)ほどの役人の“ソンタク”ぶり。言葉のイメージが何だかすっかり汚されてしまって、自己保身のために強い者に「こびる」「へつらう」「おもねる」下劣で卑しい感じになってしまった。


 事実、「我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着をもつ」という学習指導要領にそぐわないとの指摘を受けた小学道徳教科書の出版社が、文科省の意向を“忖度”して、「パン屋」を「和菓子屋」などに書き換えて検定を通ったというウソのような話が明らかになった。これは今度は、民間人が権力を持つ役人にこびへつらった例だ。こうした結局は“損得”の「忖度」が、この国にはびこっている…。


 そんなこんなで、「忖度」が使いにくくなったのか、今度は「斟酌(しんしゃく)」という熟語を使い出した政治家がいた。忖度と似た言葉で「時々の事情や相手の心情などを十分に考慮して、程よくとりはからう事」などの意味があるそうだ。訳すと「…な、わかるだろ。上手くやってくれよ」となる……?


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