2017年06月02日号

対照的な世界


 暦の上ではもう夏なのだが、北国ではまだ春の感覚が強い。それでも、若葉は濃い青葉に成長して、野にはタンポポが一面に咲き緑と黄色のコントラストが鮮やかだ。うららかに晴れ渡ったそんな景色の中を、キラキラと輝いて風が吹き抜ける。


 青い空にヒバリのさえずりが響いて、リラの花がそよ風に花の香りをふりまいている。緑の葉の中に白の水玉模様をちりばめたナナカマドの花や、コリンゴの木の白い花も今が盛りだ。5月下旬、森の中にはエゾハルゼミの蝉しぐれも響き出した…。


 前川前事務次官はなぜ安倍政権に「歯向かった」のか・事務方トップの反乱……安倍首相の“友人特別待遇政策”ではないかと非難され“第2の森友”ともいわれる加計学園問題で世の中が再び騒々しい。核心に迫れないまま小事に振り回されて、将来を決める大事な問題がおろそかにされてしまう最近の政治のあり方に嘆息しながら、総理官邸などから文科省に暗に圧力をかけたとされる文書が「確実に存在していた。あったものをなかったことにはできない」と証言した前川喜平前事務次官の記者会見を見ていたら…「黒を白にすると言われているようなものだ」「公平、公正であるべき行政のあり方がゆがめられた」…そう語る姿が印象に残った。


 それにつけても…三橋美智也の「いいもんだな故郷は」の歌とカールおじさんのアニメCMで親しまれた明治のスナック菓子「カール」(1968年発売)の、東日本での販売が終了するというのは残念(カレー味が…)。自分の信念を曲げ、良心に逆らい、嘘をついてまで仕事をすることはできない…ぎりぎりのところで踏み止まろうとする悲鳴にも聞こえた前川氏の会見。自然の中にゆったり生きるカールおじさんがうらやましく思える対照的な世界だ。


新米

トラックバックURL:

« 声が届かない | TOP | 長引く咳 »

[PR]SEO対策済みテンプレート