2017年06月16日号

ギンドロの木


 銀白色の輝く葉を付けた大きな不思議な木が何本か、初夏の青い空に映えている。身体のバランスを維持するのに、札幌や江別のさまざまな散歩道を見つけては歩くのが日課になっていて、江別市の飛烏山公園(アスカ山と読むが“鳥”ではなく“烏”と表記する)の広場も平坦で歩きやすいからよく出かけるのだが、公園の丘に何本かあるのがこの木で、春から秋まで風を受けては青空に白く銀色に照り輝く景色は、どこか異国的な情趣を感じさせて、見ているだけで吹く風を感じ、さわやかな気分になる。芝の手入れをしていた公園の人に聞いたら、「ギンドロ」という木だと教えてくれた…。


 「ギンドロ」は宮沢賢治が愛した木として知られている。自らの手で植えもし、教師をしていた花巻農学校の跡地には「ギンドロ公園」もある。和名では「白楊(ハクヨウ)」とも「ウラジロハコヤナギ」とも呼ばれるが、なぜか「ギンドロ」が通称されるようになった。ポプラと同じ種類で、学名は「白いポプラ」(和訳)。英名では「ホワイトポプラ」「シルバーポプラ」とそのままの呼び名だ。中央アジア、ヨーロッパ原産で明治の中頃に日本に渡ってきたともいわれる。葉の裏側が白いのは、白い綿毛が密生しているためで、「ギンドロ」と呼ばれるのは、日本の北部から樺太などにある「ドロノキ・ドロヤナギ」と同じ仲間の種類のためともいう。「ギンドロ」には花言葉もあって、「時・時間」だとされているとか。う~ん、何だか賢治っぽい…。


 ところで、飛烏山公園は、かつて屯田兵の練兵場で、丘の上には飛烏山神社(現在の江別神社)があったり、競馬場だったりした歴史的な深みのある所。この丘(飛烏山)が標高17・5mの、古砂丘からなる日本で15番目に低い山だと、何かの本で見たことがある。ちなみに江別では最高峰の“山”でもあるんだとか。国土地理院2万5千分の1地形図を確認していないからわからないけど、本当か?。


 無数の葉っぱが風に吹かれてキラキラ白く光る様子は、いつまで見ていても見飽きることがない。何だか、別世界から来て根付いたような、そんな不思議なギンドロの木。そういえば、江別の石狩川河畔の工栄町の国道沿いにもギンドロ並木があったようだし、北広島(南の沢方面)では防風林に導入され、ギンドロ防風林として全国的にも知られている。


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