2017年08月11日号

「自然」と外来種


 キリギリスなどの秋の虫も鳴き出した。ヒルガオのうす桃色の花が河原や道端のやぶで咲いている。小さな黄色い花のカタバミや、やはりごくごく小さいゲンノショウコの白い花が、草むらの中に可憐な姿を見せていて、心を和ませてくれる。深く透き通るような濃い青空の色のツユクサも咲き出した。ふと、歩道と車道の隙間を見たら、2~3ミリほどの、やはり小さな花が咲いている。図鑑で調べてみたら、ウスベニツメクサというナデシコ科の花だったのだが、初めて見た花だったからウキウキしてしまった。ところが、詳しい人にこんな花を見つけたという話をしたら「それ、外来種ですね…」。原産地は北半球の温帯地方だが国外で、戦後に入ってきた外来種という。はずんでいた気持ちが今度は、国籍が違うからと愛しい人との交際を反対された若者のような…そんな悲しい気持ちになって、何だか複雑な気分…。


 外来種といえば、ノラゴボウの駆除なんかが行われている。栽培される畑のごぼうが逃げ出して野生化したのだそうだが、生態系に大きな影響があるのだという。ゴボウといえば…ニンジンの野生種でヨーロッパ原産だというノラニンジンの白い花が今年も道端を埋め尽くすようだ。白い小花が泡のように集まった花姿。花が終わると、まるで骨の握りこぶしのようになるのが不気味で、あまり好きな花ではないのだが、年ごとに急速に繁殖している感じがして、この辺では駆除の話は聞かないけれど気になっている。


 それにしても、外来種とされる植物は膨大な数。悪い影響がはっきりしているのは「特定外来生物」などに指定されて、動物も植物も緊急的な駆除が呼びかけられているが、そのほかのものになるとどう向き合っていいのかよくわからない。愛らしいウスベニツメクサもどうしたらいいのか…ちょっと悩ましい。
 ところで、その外来種生物で今大騒ぎになっているのがヒアリ。アリを見ればみんな身をすくめるほどで、アリさんとアリさんがコッツンコ…なんて童謡のようなのどかな世界が遠のいてしまった。そういえば、トンボを見て“虫”だと逃げ回った子供を知っている。人から「自然」が離れていく…。


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