2018年02月09日号

特別な皆既月食


 1月31日、晴れた夜空の皆既月食に巡り合うことができた。月が地球の影に入り、赤い色に変わる1時間と少しの天体ショー。まんまるい満月の月が、徐々に欠けて行って、夜10時前には赤銅色(しゃくどういろ)の“天体”が中空に浮かんだ。虚飾を捨て去り実態をあらわにしたかのような、荒々しささえ感じる深遠な色合いだ。


 太陽の光を受けてこうこうと光る月は、この地上を見守ってくれているかのようにどこか優しげだが、すっぽりと地球の影に隠れて真の姿を現した時の月は、太古からの地球上の営みを厳しく凝視(ぎょうし)し続けた冷徹な哲学者のようでもある…。


 この日の月は、「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」とも呼ばれる珍しいものなのだそうだ。「スーパームーン」は地球に特に接近して大きく見える月。「ブルームーン」は1ヵ月に2回満月になる時の呼び方。そして、皆既月食の月「ブラッドムーン」…今回はこの3つが同時に起きたのだとか。


 皆既月食の翌2月1日早朝は零下20度に迫り、2日朝は江別で零下25度を下回って、立春を目前にまさに「寒」がきわまった。空気中の水蒸気が枝々に凍(い)てつき花開いた樹氷が朝日を受けて、木々たちが真っ白に光り輝いた…。ああ、と思わずため息が出るほどに、自然というものは人の心をかき乱す。再び日本で夜空に条件良く皆既月食が見られるのは、4年後の2022年11月になるそうだ。


生キャラメル

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