2018年02月23日号

ポケットの中の追憶


 近頃、ポケットの中の硬貨に妙な愛着を感じている。先日、何の気なしに10円玉を見ていたら、「昭和三十年」の製造年刻印があって、ああ、生まれた年に作られたお金だ、と何だかしみじみとしてしまった。面白くなって、ガラス瓶にささやかにへそくっていた小銭をひっくり返してみたら、平成生まれの硬貨に混じって、昭和47年の1円玉とか昭和39年の5円玉、昭和50年の10円玉、昭和42年の50円玉、昭和43年の100円玉などと古いのがずいぶん出てくる。東京オリンピックの年だったり、小学校を卒業した年だったり、高校に進学した年だったり、東京に出た年だったり…


 「昭和二十六年」と刻印された10円玉があった。縁にギザギザがついている。調べてみたら現行のデザインの「十円硬貨」は昭和26年(1951年)に製造が始まっていて、その最初の年の10円玉だったのだ。ギザギザの縁は昭和33年まで製造された10円玉で、「ギザ十」の通称があるという。そういえば穴のあいていない5円玉(昭和23~24年)、25mmと大きくて穴がない50円玉(昭和30~33年)、同じ大きさで穴がある50円玉(昭和34年~41年)…なんかも使った覚えがあるが、近頃はお目にかからない。


 現行の硬貨は・1円…アルミ製1g(昭和30年~)・5円…黄銅製3・75g(ゴシック新書体昭和34年~)・10円…青銅製4・5g(ギザなし昭和34年~)・50円…白銅製4g(昭和42年~)・100円…白銅製4・8g(昭和42年~)・500円…ニッケル黄銅製7g(平成12年~/前デザイン昭和57年~)――。


 生まれて何十年も、どこをどう旅して来たんだろう。どんな目に遭って来たのだろう。汚れにまみれて傷だらけになっているポケットの中の硬貨たち。何だか愛しい…。


HDDレコーダー

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