2018年06月01日号

お口の中の大特集


 最新の研究で、歯と口の中の健康がさまざまな病気の原因になることが解明され始め、自分で口の中をきれいにする「セルフケア」が大きな関心を集めている。モノを噛(か)む動作は頭脳に刺激を与え血のめぐりを活発にし、血液を心臓に戻すポンプの役割を担(にな)っているといわれる。歯が少なかったりして噛めなくなると、脳細胞を増やすための“刺激”が減少して、脳機能が減退し老化が加速されることもわかった。子供の場合は噛む動作が脳の発達を促すほか、アゴを中心とした顔の骨格の発達に大きく影響するという。研究が進めば進むほど、口腔内の健康の重要度がクローズアップされてくる。かけがえのない健康を守るために…歯医者さんに口の中をチェックしてもらう「半年に一度の定期検診」が呼びかけられている。6月4日~10日は「歯と口の健康週間」。

健康を守る口の中の「セルフケア」


 口の中にはいつも500種以上の細菌がいて、歯垢(しこう)1mgあたり1億~10億個も存在しているという。昼間は歯磨きや食事でその数は減るが、寝ている間にまた増える。起床時に口の中がネバネバした状態になるのは、この細菌がネバネバした物質を分泌してくっつき合って固まり、集団になったもの(バイオフィルムと呼んでいる)。台所や風呂場のヌルヌルと同じようなもので、このネバネバしたバイオフィルムに細菌が守られて、抗菌剤や体の免疫機能が効きづらいような仕組みができている。


 口の中の細菌は常在菌(じょうざいきん)といわれ、基本的には人の健康に影響を与えずに人と共生関係にあるもので、食物や呼吸など外から紛れ込んだ病原性細菌の定着を防ぐ働きもする。


 ところが、この常在菌の中には、体が弱って抵抗力が無くなるとのさばりはじめ、害を及ぼすものも出てくる。免疫力の低下で起こる「日和見(ひよりみ)感染」といわれるもので、歯周病などの口腔感染症を引き起こしている細菌が、肺炎や気管支炎、脳卒中、糖尿病や動脈硬化、自己免疫疾患、心臓血管障害、腎臓病やさまざまな全身疾患や、早産、肥満などの誘因となることが明らかになってきた。
 口腔内細菌による感染が直接の死因となって増えている誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)をはじめ、共生関係にあるため排除できない常在細菌による「内因感染」(体内で生息していた細菌によって引き起こされる感染症)が、直接的に高齢者の死亡原因になっていることも明らかになり、今、大きな問題になっている。


 こうした中で、虫歯や歯周病だけでなく、体全体の健康を維持するために、口の中の「セルフケア」(自分で行う口の中の清掃や衛生管理)に関心が高まっている。


 子供から大人まで、歯磨きに加えて、歯肉のブラッシングや、歯と唇の間、上あご、舌まで無理なくブラッシングしてうがいなどもこまめに行い、細菌の塊りでもある歯垢や食べかすなどの汚れを少なくするのが、口の中の「セルフケア」の出発点。歯垢は強くこすらなくとも取れるため、柔らかめの歯ブラシで、歯磨きの時に口の中全体をきれいする習慣をつけるのが第一歩という。

口腔ケア"  介護の「口腔ケア」ではイラストのような順番で丁寧に口腔内清掃を行うが、一般的にはいつもの歯磨きの時に、同じように、歯ぐきと唇の間、上あご、舌苔(舌の汚れ)などの汚れを落とす“口みがき”習慣をつけることから、口の中の「セルフケア」が始まる(順番や方向はあまり気にせず、気楽に……舌ブラシなど専用の用具はなくとも、口の中に傷がつかない程度の柔らかい歯ブラシでOK。塩でみがいたり、薄い塩水や市販の洗口液で補助的なすすぎをするのも効果的という)



よく噛む8大効果
 ①肥満防止(噛む動作の刺激は、脂肪を燃やす働きをする「褐色脂肪細胞」を活性化して、噛むことでダイエット=プラス高血圧・高コレステロール改善=効果が得られるという)
 ②味覚発達(おいしさ、微妙な味わいが良くわかるようになる)
 ③言葉の発音が良くなる
 ④脳の発達
 ⑤歯の病気予防(唾液が持つ洗浄、虫歯菌が出す酸や食品の酸を中和、含有カルシウムによる歯の保護再生…などの能力)
 ⑥ガン予防(唾液の効果)
 ⑦胃と腸の調子を整える
 ⑧力の発揮(奥歯をかみ締めて最大の力を発揮、硬いものを噛む習慣で集中力増強)――。


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