2018年06月08日号

嘘と恥


 注文の出前がまだ届かないという電話に、まだ作ってもいないのに「今、出たところです」なんて、その場逃れの嘘をつく…そんなのを「そば屋の出前」と言った。昔よく使われた街の“ことわざ”だった。


 モリだ、カケだと、国会議事堂あたりはすっかり“そば屋化”してしまった今日この頃。本当のそば屋さんには比べるのも申し訳ないけれど、同じようなその場しのぎとはいえ「そば屋の出前」の些細(ささい)なウソとは似ても似つかない、極悪な嘘八百が大手を振ってまかり通る。これが誰かさんの言う“美しい日本”の本当の姿らしい。


 嘘に嘘の上塗り、「証拠さえ出なければ」とシラを切る姿を見るにつけ、怒りを通りこして近頃では情けない思いがしてしまうのだ。(機関銃のようにと誰かが形容していたけれどある意味すごい才能で)平気でウソをつくこの国の総理大臣をはじめとしたリーダー(と称する人)たち、諌(いさ)めるどころか御身大切と甘言を弄(ろう)して恥じない取り巻きの政治家たち、そして(人事権を握られ)手先となり言いなりになって“悪事”を働く官僚たち…。いつまで続くのだろう。国民としての誇りも持てない、この恥ずかしいあり様は…。


 潔(いさぎよ)さとか、嘘は泥棒の始まりとか、思いやりとか慈(いつく)しみとか、足るを知るとか無欲とか…美しい国だった頃の日本人が大切にしてきた「人としてやってはいけない事」「柱となる精神性=生きる誇り」を、考えてみればこの政権はことごとく破壊してきたのではないか。


 安倍政権は“身内”に手厚く利益を配分する「縁故主義」(ネポティズム)といわれる。「人の道」など単なるお題目とばかりに保身と利益のための嘘がまかり通る。イエスマンばかりが周りにはびこる。そんなあり様が“常識”となって上から下へと広がり、この国を蝕(むしば)んできている。大げさでもなく国の存亡にかかわる重要な問題なのだ。


 日大アメフト部反則事件に向き合った大人たちの醜悪さも同じ構図に見える。


神戸スイーツ

トラックバックURL:

« “事件”の向こうに | TOP

[PR]SEO対策済みテンプレート