2018年10月19日号

開いた口が…


 自民党総裁選の選挙戦最終日、9月19日に安倍晋三首相が秋葉原で行った街頭演説を聞いてビックリした。――「ちょうど3年前の今日、平和安全法制が成立しました。私たちはずいぶん批判もされた。でもこの平和安全法制ができて、徴兵制度が復活しましたか?戦争になりましたか?そんなことにはまったくなっていないじゃないですか」――何なのだ、この子供だましのような人を馬鹿にした“演説”は。独裁国家ならともかく、おそらく“独裁”ではないだろう日本という国で、どうやって3年かそこらで徴兵制度が復活するのか。この法律が成立したからといって、いま突然、戦争が起きるはずがないではないか。当たり前のことを、こういう風にスリ替えて、さも相手が間違っているように誤魔化(ごまか)してみせる才能、というか悪賢さ・狡(ずる)さを、この人は持っている


 多くの人々は、すぐにでも戦争が起きたりするなんて、もちろん思っていない。国民の口や活動がふさがれ、お互いが監視し合ったり、外国(の経済支配者)の利益のために国民が戦場に駆り出されたり、いずれ戦争への道をたどることがないように、その法律に不備がないか脆弱(ぜいじゃく)な部分はないか、あるいは法律自体が必要か否か。二度と悲劇的な戦争を繰り返さないために、多くの人々が真剣に向き合って議論している。まして、与党も野党も、政治家にとっては法律を作ったり法律案の精査が最も重要な仕事であるはずなのだ。


 憲法や法律は、特定の人が思い通りに、勝手に解釈して運用できてしまうようないい加減なものでは、世の中が混乱して大変なことになってしまう。例えば、国会で総理大臣など政府側が「心配するような運用はしない」と答弁しても、本当はそれが法律に明文化されていなければ、後でどうとでもできる。だから、3代も4代も後の政権が解釈次第でどうにでも運用できるような、抜け穴だらけの法律などは、恐ろしくて作れない。そのための綿密な調査・検証が本当に大事になっている。


 そういう前提で、法律案に対する批判や対案の提出がなされるのだろうが、それを十分承知していながら、安倍晋三という首相は、大切なこうした国民の努力を、口先で不誠実にもてあそんだではないか。人を馬鹿にした“自己宣伝”に、開いた口がふさがらなかった…。


水素水

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