2018年10月26日号

「日本」はどこへ


 気が付いたらいつの間にか「寒いね」の挨拶に変わっている。二十四節気では、10月23日に「霜降(そうこう)」を迎え、もう秋の最後の季節。今年の秋は台風に直撃されたり、大地震に見舞われたりで、秋という季節をゆっくり味わっている余裕がなかったという人が多いのではないか。次の二十四節気は11月7日「立冬」。冬の始まりだ…。


 世の中は、油圧機器メーカー・KYB(以前カヤバ工業㈱といったバイク、自動車用ショックアブソーバーや油圧ショベルなど油圧機器の大手企業)が全国の高層ビルなどに取り付けたダンパーと呼ばれる免震・制振装置データ改ざん問題で大揺れだ。なにせ役所やマンションなど官・民の、実は身近な多くのビルに導入されていることがわかっている装置だけに、不安が広がっている。


 それにしても、日本の大手企業のものづくりの現場で大きな不正が次から次へと発覚するこの現実は、一体どうしたことか。信頼性の高さを誇ったはずの「日本ブランド」とは何だったのか。早い話、「ウソ」に集約される「不正」だけに、長年かかって築き上げた信用は地に堕(お)ちてしまうかも知れない。人々が心のどこかで持っていた“日本製”、そして“日本人の誠実で勤勉な国民性”への誇りも失ってしまいそうで、恐ろしい。


 9月下旬、トランプ大統領と新たな貿易協定の交渉入りで合意したと発表した共同声明が問題になっている。安倍首相は、FTA(自由貿易協定)ではなく、サービスなどは対象外の「日米物品貿易協定(TAG)」だ、心配されるサービスその他は抜きだと強調、むしろ手柄話にしたが、米国は副大統領が「TAGという言葉は使っていない。FTAの交渉を始める」と真っ向から否定。共同声明文では米国の発言が裏付けられ、安倍首相と取り巻きの官僚の嘘と捏造(ねつぞう)が問題化した…。


 これが日本の大企業で、これが日本国のリーダーだそうだ。戦後、先人が営々と築いてきた「日本」が壊されていく恐怖感さえ感じている。


microSDHC 4GB

トラックバックURL:

« 開いた口が… | TOP

[PR]SEO対策済みテンプレート