アラスカの人々の生活変化を「人新世」の観点から… 「ビバ!アラスカ地球紀行」 5月26日、紀伊國屋札幌本店

アラスカ先住民の人々は、昔から河川を遡上(そじょう)するサケの一種、マスノスケをとって暮らしていました。サケ漁は先住民の伝統や文化をあらわしています。しかし、近年マスノスケの数が減少しています。村人たちは、その原因がビーバーの増加にあると考えています。一方、生態学者たちは、その理由を否定しています。現地に赴き、実際にその場を自分の足で歩き、見て聞いて考えた文化人類学者は、先住民の見解と専門家の意見の対立をどのように捉えたのでしょうか。そして、人の営みが環境や動物に影響を与え、それが再び、アラスカの人々の生活を変えていくことを「人新世」の観点から捉えることで何が見えるようになるでしょうか(案内より)――北海道大学CoSTEP(コーステップ)の第106回サイエンス・カフェ札幌「ビバアラスカ地球紀行~文化人類学者が考える『人新世』とのつきあい方~」が5月26日(日)午後2時30分~4時、紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン(北5西5/sapporo55ビル、大丸札幌店西向い)で開かれる。参加無料。当日直接会場へ。定員は80人。 講師は、文化人類学者の北海道大学アイヌ・先住民研究センター・近藤祉秋(しあき)助教。「人新世(じんしんせい)」は新たな地質年代を指す言葉で、2000年にドイツの大気化学者・P=クルッツェンが地質時代の区分の一つとして提唱した。人類が農業や産業革命を通じて地球規模の環境変化をもたらした時代と定義される。この言葉は、46億年の地球の歴史を24時間に例えたら、たった2秒ほどにすぎない人間の活動が、地球全体を変えつつあることを意味しているという。 問い合わせ/北海道大学CoSTEP事務室電話706―5320。