警察署と通所介護施設、配食サービス事業者ほかが構築 お年寄りの被害防止に官民一体 江別に高齢者見守りネットワーク

 江別警察署と江別市、江別市社会福祉協議会、通所介護施設、配食サービス事業者などが「高齢者見守りネットワーク」を構築した。お年寄りが犯罪被害に巻き込まれやすい年金受給日や特殊詐欺の予兆電話が相次いだ場合などに、同署がメールほかで、ネットワーク協力機関に情報を提供して注意喚起を依頼。各機関で、利用者のお年寄りに直接注意を呼びかけてもらい、特殊詐欺をはじめとする各種の犯罪被害抑止につなげていく。
 高齢者見守りネットワークの構成団体などは、江別市、江別市社協、江別市民生委員児童委員連絡協議会、包括支援センター(4施設)、居宅介護支援事業所(26施設)、通所介護施設(36施設)、訪問介護事業所(21施設)、社会福祉協議会配食サービス(2施設)、高齢者クラブ(63クラブ)。同署の防犯メールや街頭啓発だけでなく、お年寄りが日常的に利用している施設、業者、団体などが直接注意を呼びかけることで犯罪被害防止を図っていこうとネットワークを立ち上げた。
 各協力機関には、同署がメールで情報を提供して利用者への呼びかけを促す。加えて、年金受給日の注意喚起といったあらかじめ日時が決まっているケースでは、事前に同署でリーフレットを制作し、協力機関を通じてお年寄りに直接届くような手法も取る。
 6月15日の年金支給日には、高齢者見守りネットワークを活用した特殊詐欺被害防止の啓発が行われた。大麻東町のデイケアサービスみのりの丘では、職員が利用者に給付金詐欺への注意を促したほか、美原の民家では配食サービス業者・配食のふれ愛が給付金詐欺への注意を呼びかけながら、宅配時に同署の作ったリーフレットを届けた。