◆テレメンタリー2019「再審漂流 証拠隠しとやまぬ抗告」

HTB(北海道テレビ放送)6月9日(日)深夜24時55分~25時25分=テレビ朝日系列=1979年に鹿児島県大崎町で牛小屋から男性の遺体が見つかった「大崎事件」。警察は殺人・死体遺棄事件として捜査し、男性の親族の原口アヤ子さん(当時52歳)を主犯として逮捕。原口さんは当初から一貫して無実を訴えていて10年間服役した後、裁判のやり直し、再審請求を行った。「ない」と言ってたはずの証拠の存在が後で判明したり、法的不備でその証拠開示を命令できなかったり、検察が不服を申し立てて再審請求を長引かせる「抗告」がいまだに可能だったり、再審請求には多くの難しい障壁があるのが日本の現状だ。原口さんにとって有利な証拠がようやく明らかとなり、再審開始決定が出された2017年、原口さんはすでに90歳になっていた。再審を目指す弁護士や研究者が声をそろえて求めているのが法律の改正だ。明確な規定がないため、真実の究明や救済が遠ざかる再審。原口さんの無実の訴えから見えてくる再審制度のあり方を考える。ナレーター…山崎岳彦。