基本スープの作り方&調理法…食べるスープ

野菜が手軽にとれて消化がよく、作り置きできてバリエーションが楽しめる。しかも洗い物はカップひとつでOK、朝食や夜食にもぴったり…そんな理由から、具だくさんの“食べるスープ”が人気だ。もちろん残り野菜でできる気軽さも魅力。ここでは、基本のスープのとり方と簡単な調理法を紹介。毎日の食事に上手に取り入れて、楽しんでみませんか――。   〈取材協力/北海道牛乳普及協会・四川料理「睡蓮」ほか〉 市販されている顆粒(かりゅう)や固形の“スープの素”も便利だけれど、牛や鶏のスープストック(ブイヨン)を作りおきして使ってみると、これが病みつきになるおいしさ。骨付き肉を使えば、そのままスープの具としても使える。ぜひ挑戦してみて。

鶏肉・牛肉で作る基本の洋風スープ

【材料】鶏ガラ(または骨付き鶏もも肉)、ブーケガルニ{セロリ・パセリ(茎だけでもよい)、ローリエ}   【作り方】①鶏ガラは沸騰した湯でさっとゆがいて取り出し、血の汚れや内臓、余分な脂をしっかり取り除く②鍋に(1)とたっぷりの水を入れ、強火にかけ煮立てる③沸騰したら弱火にして残りの材料を加え、半分の量になるまで3時間ほど煮詰める④ザルなどにキッチンペーパーを敷いてこす。表面に浮いた脂はキッチンペーパーで軽く押さえてとる。   ※ブーケガルニを長ネギ・ショウガに変えると中華風スープに。   牛肉の場合は…①骨付きスネ肉をぶつ切りにして焼き色がつくまで炒め、玉ネギ・人参・セロリ・ローリエを加えてさらに炒める②たっぷりの水を加えて強火で煮立て、アクを丁寧にとりながら弱火で半分の量になるまで煮詰め、鶏と同じようにこす。 【保存】よく冷ましてから密閉容器に移して冷蔵庫で1週間程度。すぐに使わない場合は冷凍用ポリ袋に1回分ずつ小分けして寝かせて冷凍、カチカチに凍ったら冷凍庫の中に立てて保存すると場所も取らず便利。

簡単!!すぐできるあったかレシピ

チーズ入り野菜たっぷりスープ   【材料(4人分)】チンゲン菜…1株、人参…1/2本、白菜…2枚、基本のスープ600ml、生パン粉…10g、スキムミルク…大さじ4、粉チーズ…20g、塩、コショウ、しょうゆ   【作り方】①チンゲン菜は2cmのざく切り、人参は短冊切り、白菜は薄切りにする②スープを煮立てて野菜を入れ、火が通ったらしょうゆを加え、塩、コショウで味を整える③生パン粉、スキムミルク、粉チーズをふんわり混ぜ合わせ、器に盛ったスープにふり入れる。 15分でできるミルクリゾット   【材料(2人分)】玉ネギ…小1/2個、生鮭…1切れ、ブロッコリー…4房、バター…10g、牛乳…400ml、ご飯…160g、塩、コショウ   【作り方】①玉ネギはみじん切り、生鮭、ブロッコリーは小さめに切る②鍋にバターを溶かし、玉ネギ、鮭、ブロッコリーを炒め、牛乳を加えてひと煮立ちしたらご飯を加える。弱火で5分ほど煮込んで塩、コショウで味を整える。   ※ブロッコリーの代わりに、家にある野菜でもOK。 根っこ野菜のクリームシチュー   【材料(4人分)】A{レンコン…140g、大根…1/4本、人参…1本}、B{玉ネギ…1個、里芋…3個、鶏ムネ肉…200g}、バター…30g、小麦粉…大さじ3、牛乳…300ml、生クリーム…50ml、絹さや、塩、コショウ   【作り方】①Aをひと口大に切り、鍋に入れて水を加え、7~8分火にかける。絹さやは色よくゆでておく②Bもひと口大に切って(1)に加え、さらに7~8分火にかける③別の鍋にバターを入れて溶かし、小麦粉を入れ、泡立て器でよく混ぜる。表面に細かい泡が出てきたら牛乳と(2)の鍋のスープ150mlを加えて混ぜ、とろみがついてきたら生クリームを加える④(2)の鍋に(3)を加えて弱火で加熱する。塩、コショウで味を整え、器に盛り、絹さやを散らす。 五目野菜スープ   【材料】白菜、チンゲン菜、人参、大根、春雨、戻しシイタケ、キクラゲ、中華風基本の鶏スープ(または水+鶏ガラスープの素)、塩、コショウ、酒   【作り方】①野菜はひと口大の薄切りに、春雨は熱湯でゆでてもどしておく②鍋にたっぷりのスープを入れ、(1)をすべて加えて火にかける(スープの素を加える場合は少なめに)③野菜に火が通ったら酒、塩、コショウで味を整え、ひと煮立ちさせて完成。   ※あれば竹の子、マッシュルーム、ヤングコーン、黄花菜(ホアンフアツアイ、野カンゾウの花)などを加えるとより本格的な味わいに。ご飯を加えると雑炊に。

世界のスープ

ボルシチ(ロシア) ウクライナ地方から伝わった家庭料理で、ビーツという野菜を使った赤い煮込みスープ。地方により具は異なる。   ガスパチョ(スペイン) 南部アンダルシア地方で生まれた、冷たい野菜のスープ。火を使わず、トマトやキュウリなど野菜をすりつぶし、酢・氷・水とオリーブオイルなどを加えてつくる。   ブイヤベース(フランス) フランス南部の港町・マルセイユの漁師たちが、小魚や貝を鍋に放り込んで煮たのが始まり。   ミネストローネ(イタリア) 玉ネギ、人参、トマトなど野菜の煮込みにパスタや米を入れたスープ。   トムヤムクン(タイ) トムヤムはスープ、クンはエビのこと。世界三大スープのひとつといわれる辛くて酸っぱいスープ。   サムゲタン(韓国) ひな鶏中に、高麗人参、ナツメ、もち米を入れた水炊き。