◆NHKスペシャル「かくて“自由”は死せり~ある新聞と戦争への道~」

NHK総合テレビ8月12日(月)22時~22時49分=なぜ日本人は、戦争への道を歩むことを選択したのか。番組では、これまで“空白”だった道程を浮かび上がらせる第一級の史料を入手した。治安維持法制定時の司法大臣・小川平吉が創刊した戦前最大の右派メディア「日本新聞」である。1925~35年に発行された約3000日分が新たに発見された。発刊当時、言論界は大正デモクラシーの全盛期。マイナーな存在だった“国家主義者”は、「日本新聞」を舞台に「デモクラシー=自由主義」への攻撃を開始する。同志の名簿には、後に総理大臣となる近衛文麿、右翼の源流といわれる頭山満(とうやまみつる)などの実力者が名を連ね、政官財にまたがる“ネットワーク”が形成されていた。さらに日本新聞は、地方の読者へ直接働きかける運動も展開していたことが取材で明らかに。昭和初期10年間の“裏面史”を浮かび上がらせる(※登場人物に扮(ふん)した俳優が、当時の原稿や発言を朗読。小川平吉役は、伊武雅刀さん)。