博物館の恐竜の骨がぬりえに むかわ竜研究の北大総合博物館・小林教授が監修 遊びながら知育を刺激

 全国13博物館・18種類の恐竜の全身骨格標本を基にした画像に、調べ、考え、想像して、ぬりつぶして肉付けしていく新しい発想の北海道発のユニークなワークブック「恐竜 骨ぬりえ」(A4判、64ページ、定価税抜き1250円)が㈱KADOKAWAから発売された。

 1974年帯広生まれで札幌市に住むグラフィックデザイナー・アートディレクターの岡田善敬さんが構成し、むかわ竜(カムイサウルス)発掘調査の指揮を執った北海道大学総合博物館の小林快次副館長・教授が監修。札幌の文具店「大丸藤井セントラル」、江別に住む直木賞作家・桜木紫乃さんほか、多くの北海道の人々がワークブックの制作・盛り上げに力を注いでくれており、桜木さんは「恐竜の骨に、色で肉を付けていくという発想が斬新。あそびながら情報を理解する力を身に付け、想像力・表現力が刺激される内容」とのコメントを寄せている。
 「骨をぬりつぶす」というこれまでになかった発想は、岡田さんが自身の息子と関わる中から誕生した。岡田さんが携わった仕事をきっかけに恐竜の世界に興味を持つようになった家族一の恐竜博士・長男は、創造力・オリジナリティーを大切にするタイプで「なんで、この通りにぬらなきゃいけないの!」と、従来のぬりえが大嫌い。一方、次男は「観察力」に優れたコツコツじっくり派で、与えられた仕事をきっちりこなすタイプ。いずれのタイプの個性を持つ子どもたちも楽しめるものを作りたい―と考え続けた結果、今回のアイデアがひらめいたという。「恐竜 骨ぬりえ」に収録されている骨格標本はティラノサウルス、むかわ竜、クビナガリュウのホベツアラキリュウ(むかわ町穂別博物館所蔵)、ニッポノサウルス(北海道大学総合博物館所蔵)など。ワークブックのあそび方の説明や協力した各博物館の情報も盛り込まれている。
 「どんな目をして、どんな色をしていたんだろう?」。謎に包まれた恐竜の姿を想像しながら着色・肉付けしていくことで、次々に見たこともない恐竜ができ上がっていくという。家族みんなで盛り上がったり、家庭学習や自由研究にも最適。恐竜好きも、絵が好きな子も夢中になれるワークブックとなっている。
 大丸藤井セントラル(南1西3)では、8月13日(木)まで「恐竜 骨ぬりえ」のフェアを開催中。絵本作家・シゲリカツヒコさんがぬった「むかわ竜」など、絵本作家によるぬりえ作品が、使用画材情報と共に展示されている。
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