年頭のごあいさつ … 札幌市長 秋元 克広

 新年あけましておめでとうございます。謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 昨年四月の選挙において、多くの方々のご支持とご信託をいただき、引き続き札幌市のかじ取り役を担わせていただくことになりました。今後の四年間においても、一期目の重点的な取り組みを継続・発展させながら、災害対策や福祉の充実などにより、誰もが安心して暮らしていけるまちづくりを進めてまいります。
 昨年は、地震や台風による暴風・大雨などの自然災害が日本各地で発生した年でありました。札幌市では一昨年に発生した地震からの復旧・復興、被災者支援に全庁を挙げて取り組んでおりますが、災害に強い街を目指し、引き続き、街の強靭化を図ってまいります。
 一方で、人々に夢や希望を与えてくれるといった、スポーツの力というものを改めて実感した年でもありました。特にラグビーワールドカップでは、国内外から多くの方々が訪れ、大会関係者や観戦者に、豊かな自然や食といった札幌・北海道の魅力や、札幌のおもてなし、国際スポーツ大会の運営能力の高さを発信できたと考えております。今年はいよいよ「東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会」が開催され、札幌では、オリンピック競技の男子・女子サッカー、マラソン、競歩が開催されます。時間は限られますが、大会の成功に向けて関係機関と一体となり、急ピッチで準備を進めてまいります。
 私の二期目がスタートしてからこれまでの約八カ月間、六月に補正予算を編成したほか、今後のまちづくりの指針となる「札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン二〇一九」を取りまとめるなど、全力で市政運営を行ってきたところです。
 今年は、この計画に掲げた取り組みを着実に進める一年としてまいります。まず、地域包括ケア体制の拡充に向けて取り組むとともに、引き続きの保育定員の拡大・保育人材の確保、さらには、医療的ケアが必要な子どもの支援体制の整備や、児童虐待への対応に向けた相談体制の強化を図ってまいります。このほか、将来を見据えた公共施設等のバリアフリー化を進めるとともに、低炭素で持続可能な街を目指した事業を展開してまいります。
 札幌市は今後、人口構造の変化やそれに伴う財政負担の増加など、厳しい時代を迎えます。そうした中でも、持続可能な札幌の将来を形づくっていくため、SDGs(持続可能な開発目標)の視点も併せ持ったまちづくりを進めてまいります。本年は、次の一〇〇年に向けたまちづくりの出発点となる重要な一歩を踏み出す年にしてまいります。
 本年が皆さまにとりまして、素晴らしい一年となることを心よりお祈り申し上げます。