アマビエやサッポロカイギュウのイラスト、ぬりえを募り、寄せられたみんなの作品をウロコに見立てて、約180㎝の大きな一体のアマビエを作っていく、札幌市博物館活動センター(豊平区平岸5条15丁目1―6)の「みんなで大きなアマビエを作ろう!」が好評だ。6月初旬の段階で、大きなアマビエが7体完成。寄せられた作品には、新型コロナウイルス感染症と最前線で戦う医療従事者らへの感謝や激励の言葉も多数つづられている。
アマビエは、日本に古くから伝わる海にすむ妖怪で、その姿を描いて人に見せると、疫病が治まるといわれる。アマビエを「人魚」とする見方もあるという。札幌では、世界最古の大型カイギュウ化石「サッポロカイギュウ」が発見されており、カイギュウ類は人魚のイメージになった動物といわれている。
センターでは「人魚つながり」のアマビエとサッポロカイギュウにみんなの力を加え、一刻も早い新型コロナの終息を願うと同時に、医療従事者をはじめとした、日々の暮らしを支えてくれている人々にエールを送ろうと、「みんなで大きなアマビエを作ろう!」を企画。同センターのホームページからダウンロードできる2種類の「ぬりえ」と自由に作品を描く「枠のみ」の台紙を用意し、3パターンで作品を募集している。
イラストやぬりえ22枚で、一体の大きなアマビエのウロコとなる。個人や小学校、区保育・子育て支援センターの子どもたち、市内だけでなく帯広などからも作品が届き、これまでに7体が完成。大きなアマビエはそれぞれに赤や黄色、緑色などで着色されており、7体並ぶとレインボーカラーになる。
ぬりえの吹き出し、枠のみの台紙には医療従事者などへのメッセージを書き込むことができるようになっており、「感謝の気持ちでいっぱいです」、「ありがとう」などの言葉が書かれている。医療従事者だけでなく、スーパーの店員さんや運送屋さんへの感謝の言葉をつづった作品もある。
新型コロナの影響で、一部の展示や体験は利用できないものの、同センターは6月2日から開館した。大きなアマビエの進捗状況などは同センターのホームページで随時更新されているほか、来館して実際に見ることもできるという。開館日は火曜日~土曜日の午前10時~午後5時。入館無料。また、作品は引き続き、募集している。
問/同センター【TEL】011―374―5002