《太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。》……三好達治(1900~1964年)という詩人の「雪」(詩集「測量船」)という、たったこれだけの短歌のような詩がある。夜半、しんしんと雪が降り積もる情景を知る者にとっては、懐かしい“温かさ”のような情緒が感じられて、多くの人に親しまれてきた…▼風雪が強まった11月末、厚別や江別は思ったよりおだやかだったものの、道北・道央は森も街もすっかり冬本番の装い。雪女が髪を振り乱したような、あるいは、無数の毒蛇の髪の毛で襲ってくるメドゥーサ(ギリシア神話の怪物)を連想させるような、不気味な“吹雪き雲”がこの冬初めて空を覆(おお)うのを見た▼とはいえ、降り積もった雪のふとんはあたたかいのだそうだ。数十センチ以上の積雪があれば、マイナス気温でも雪を掘れば地面でゼロ度、地中はプラスになるという。植物や細菌や虫は死なない。雪が積もる土地では、野山も田畑も人々もその雪布団に守られる▼12月に入ってからは穏やかな日々が続いて、綿雪が音もなく降っていたりする。口語短歌運動で活躍した江別の歌人・伊東音次郎(1894~1953年)にこんな歌がある……《星は星の座に/深く住む/雪の下/この原の人ら/しんと眠った》……人々は眠る。空には星がきらめいている。(新聞では最後の行が「しんしんと、雪が降り積もる。」となっていましたが、ウェブ版から最終文節をこのように変えました。恥ずかしながら…散歩人)。
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