――「人類は地球温暖化による『気候の緊急事態』に直面しており、このままでは経済や社会に破局的な影響が生じる」と警告する論文を米オレゴン州立大の研究者がまとめ、趣旨に賛同する153カ国、約1万1千人の科学者の氏名と共に、生態学の専門誌に13日までに発表した(11月13日共同通信社ウェブ版より)――。この声明が発表されたのは、トランプ米国大統領が、気候変動への取り組みを定めた「パリ協定」からの離脱を正式に通告した翌日のこと。科学者らはデータ検証の結果、人間が環境に与える影響が近年、急激に大きくなっていることを示し、人口増加に歯止めをかけることや再生可能エネルギーの拡大と省エネ、森林保護、肉食やフードロスを減らすなど6分野で緊急な行動が必要だと指摘しているという…▼スウェーデンの高校生、グレタ・トゥーンベリさん(16歳)が国連で、各国政府の気候変動に対するこれまでの取り組みを批判し、「大人を許さない」と必死の形相で怒るスピーチを行ったのはほんの2ヵ月前。――多くの人たちが苦しんでいます。多くの人たちが死んでいます。全ての生態系が破壊されています。私たちは大量絶滅の始まりにいます。それなのにあなたたちが話しているのは、お金のことと、経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないのですか!――▼今、日本では、民間企業を参入させる突破口を開こうとする“いい加減な”大学入試制度の導入が、大人ではなく当事者となる現役の高校生らが記者会見を行うなどしてギリギリの段階で問題になっている。中止になった英語民間試験だけでなく、民間が請け負って新設される国語や数学の記述式試験が、不明瞭な採点基準でアルバイトなどにも採点させる仕組みのため、信頼できないという必死の訴えだ▼自己保身と欲得だけの価値観にからめ取られ、次の世代の子供たちをも犠牲にする大人たち…恥ずかしくないのですか!
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